美ヶ原温泉　旅館すぎもと うつくしがはらおんせん　りょかんすぎもと UtukushigaharaOnsen RYOKAN_SUGIMOTO

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湯浴みの後は、「七福の庭」で寛ぐ事をお勧めしたい。 フロント・ロビーから、大浴場、客室棟のひとつ「清風閣」を結ぶアプローチ上にあり、それほど広い空間ではないにも関わらず、開放的な印象を受ける。 京都にある世界遺産、龍安寺をイメージさせる石庭になっており、日本庭園の粋を感じ取る事もできる。 作庭は、小口基實（おぐちもとみ）氏によるもの。 長野県岡谷市出身の作庭家で、地元では諏訪湖畔公園（黒川紀章監修）の他、海外でも台湾の明池庭園内の日本庭園、一万坪の枯山水（世界一）や、オーストリアのウィーン・シェーンブルン宮殿内の日本庭園も手掛けた。

石庭の「七福の庭」〔画像提供〕旅館すぎもと
その石庭を見渡すようにリラックスチェアが配されていた。 ここで、ビールやスパークリングワイン、シードル、ジュースなどを飲みながら夕涼みも悪くない。
「七福の庭」を眺めながら至福の一杯

	この石庭には、足湯もあり、ゆったりと時間を過ごすことができる。 日本庭園の侘び寂びを再認識させてくれる空間でもある。 また、この庭園内に、前述の「束間の湯」の源泉井戸がある。 その脇には、釋迢空（折口信夫）の歌を見つけることができた。 「いにしへの　つかまの出で湯　ひなさびて　麦生にまじる　連翹（れんぎょう）の花」　釋　迢空（しゃく　ちょうきゅう）
「七福の庭」の足湯〔画像提供〕旅館すぎもと
「七福の庭」内にある「束間の湯」源泉井戸
大浴場の湯小屋の近く、客室棟「清風閣」1Fにある「サロン莉羅」にも足を運びたい。 ここは、暖炉が配され、アンティーク家具が散りばめられた談話室。 球管のオーディオや書籍も置かれていた。
談話室「サロン莉羅」
オーナーこだわりのオーディオは、トライオード社製真空管アンプKT-88、DENON（ディノン）社製AL24、B&W社のスピーカー・ノーチラス（一番初期の品物）から奏でられるジャズやブルースに耳を傾けながら、優雅な時間を過ごそう。
談話室「サロン莉羅」のオーディオ
暖炉のある落ち着いた空間には、イギリス製アンティークのワインバーが目を引く。
	現在は、ドライマティーニを作るために置かれているとの事。 「旅館すぎもと」は、「民藝の宿」というサブタイトルが付いているが、この空間には松本民芸家具は一切なく、欧風アンティークの空間。 それもこの宿ならではの個性であり、調和の見事さが垣間見られる。
談話室「サロン莉羅」のアンティークワインバー

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