十勝川温泉第一ホテル　豊洲亭　豆陽亭 とかちがわおんせんだいいちほてる　ほうしゅうてい　とうようてい TokachigawaOnsen Dai_ichi Hotel HOSYU_TEI TOYO_TEI

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このホテルは、1959年（昭和34年）に9室を増築して全19室となる。 1961年（昭和36年）には、さらに9室増築し、屋号も「十勝川温泉第一ホテル」と改称した。 その後、幾多の自然災害にも遭遇したが、人気が高まってくるにつれ、徐々に宿の規模は拡大していった。 ホテルの実際の運営は、昭和50年代後半まで、林克己社長の奥さんである恕子（くにこ）さんが女将として切り盛りしていた。 しかし、増改築の資金繰りや、十勝川温泉の振興、地域のインフラ整備など、多大な功績を残したのは間違いない。 1984年（昭和59年）4月には、客室60余室からなる新館が完成。 この新館建設を機に一温泉ホテルから、北海道を代表するリゾートホテルの雰囲気を持つようになった。 1990年（平成2年）、長男・光繁氏（現・第一ホテル会長）に新聞事業、四男・文昭氏（現・第一ホテル社長）にホテル事業を譲り、克己氏は取締役となる。 1992年（平成4年）、父の名を名に取り入れた和風館「豊洲亭」をオープン。 その翌年、克己氏は心不全で亡くなる。享年81。 先代・豊洲が植えた木に花を咲かせるように、「十勝毎日新聞」と「十勝川温泉第一ホテル」を、磐石の地位まで築き上げた。
コンベンションホール「白鳥」のオープンテラス
1990年（平成2年）に文昭氏が社長に就任した後も、「第一ホテル」はその歩みを止めることはなかった。 1991年（平成3年）には、帯広一の老舗旅館「ホテル北海館」を買収。 「北海道ホテル」と改名して営業を開始した。 2004年（平成16年）には、新たな時代の扉を開ける。 「第一ホテル」の隣接地に、道内では先駆けとなったデザイナーズ小規模型高級旅館「三余庵」を開業したのだ。 何事にもスピードや高速化が優先されるようになった現代において、だからこそ温泉旅館でゆっくりと過ごしていただきたいと、「五感へのもてなし」を追求した。 全11室がモール温泉の風呂が備わり、全て色調や間取りは異なる。 予約するのが楽しくなるような、訪れるたびに驚きと感動が得られるような、そんな付加価値のある宿が十勝に誕生した瞬間だった。
姉妹館「三余庵」の客室「落葉松」
そして、2007年（平成19年）には、本館を「豆陽亭」として改築。 伝統とモダンなリビングの融合をコンセプトに、フロアごとにテーマの異なる部屋を設けた。 「豆陽亭」の名前は、十勝の開拓者、依田勉三の兄、依田佐二平が明治12年に伊豆・松崎町に開校した中学校「私立豆陽学校」の校名からとった。 十勝が日本一の豆の産地で、日照時間の長いことに由来した、この地にふさわしい名前と言えるだろう。
伝統とモダンが同居した「豆陽亭」の客室	「豆陽亭」の由来となった「豆陽学校」

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